京都石材組合 設立150周年
京都府石材業協同組合50周年事業
2021年技能コンク-ル
場所 京都伝統工芸館
令和3年10月9日審査会
令和3年10月10日授賞式
近年、石材業界も機械化が進み、手間の掛かる手仕事は敬遠されてしまい、技術の継承が危ぶまれる中、一人でも多くの人が、荒石に触れ、石の肌の温かさを感じ、与えられた素材で、今までの石という感覚から外れ、思い切ったものを作り、今後の各事業所内での技術向上並びに石材に対する創意工夫そしてデザイン力を生かせる事業として、この度、技能コンクールを開催いたしました。
審査員御来賓 | ||
京都府商工労働観光部 染織・工芸課課長 | ||
岸田 秀紀様 | ||
京都市産業観光局 クリエイティブ産業振興室 伝統産業課課長 | ||
牧澤 憲 様 | ||
一般財団法人 都伝統工芸産業支援センター監事学校法人二本松学院理事 | ||
山口 均 様 | ||
京都府技能士会連合会会長 | ||
荒木 俊成様 | ||
(株)日本石材工業新聞社代表取締役社長 | ||
山口 康二様 | ||
(株)石文社代表取締役 | ||
中江 庸 様 | ||
審査員 | ||
京都府石材業協同組合 理事長 | ||
澤田 明廣 | ||
50周年記念事業実行委員長 | ||
田伏 裕一 | ||
実行委員長 | ||
京都府石材業協同組合副理事長 | ||
伊保 弘一 |
受賞結果
1 | 知事賞 | |
くつろぎの空間と調和 | ||
知事秘書室待合応接に展示 |
西村石灯呂店 | 久一 彰平 | |||
この作品の用途は花のアレンジの為の器、手水鉢です。 今回はアレンジする花や植物を引き立てるデザインにしようと考えました。 手水鉢は土の上にある物との固定観念を払拭し相手に傷をつけないように木製の足を付けました。 又、三本足を取り外し 地面に活け込 む形にもできますし、足を長くして人の目線の高さにも自由に調整できます。 |
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2 | 市長賞 | 偏見のない世界へ | |||
京都伝統産業ミュージアム スクエア広場に展示 |
石川石材 | 石川 博康 | |||
融通無碍(ゆうずうむげ)は、四角四面の反対語です。 四角四面(面白みにかける・考え方や態度が堅苦しい・融通が利かない)でもちょっとした工夫を加えたり、心境や心情の変化よって融通無碍(滞りや物事、状況に何も障害が無い・自由なさま)に変える事ができます。 上記のテーマを基に、己の感性で部材の形を考え、各型の部材について知恵をしぼり、刃を入れました。 四角四面の形を融通無碍にする作品なので、あえて精巧には作らず、角や面を欠かしたり、寸法も少し短めにしたりと、テーマに沿った見えない工夫も入っております。そして使い終わったドリルの刃など、今では使用していない部品と新 しい部品、そして上部には卍の型を融合しました。 この組み合わせによって融通無碍(滞りやこだわり、差別や偏見がない)を表現しており、偏見のない世界という作品に仕上げました。(新・余・古・卍を使用し、この世の偏見に対する表現を行っております。) |
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3 | 理事長賞 | 三(密)ツ輪(和) | |||
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森石材店 | 柴田 英次 | |||
今人々がコミュニケーションを取りにくい現代社会、少しでも風邪通し良い現代社会に回復する様願いを込めて大地から盛り上がる三ツ密 の輪 和 。 和合・平和・調和を想像想定してオブジェを作成致しました。 |
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4 | 実行委員長賞 | 天空を目指す軌跡 | |||
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伊保石匠社 | 伊保 忠史 | |||
水晶の結晶が星の輝きに憧れ空に向かって成長していくイメージを形にしました。 照明として居室に置くときの安定性を考慮して足を取り付けるとまるで「ロケット」になってしまいましたが、星空に向かうイメージがより強くなったと思います。 刻々と変わる光が見る人にどんな星空を想像させるのか考えながら、単なる丸穴ではなくいろいろな星や月の形を穿ってみました。 |
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5 | 優秀賞 | 伝統校大学校賞 | 子守 | ||
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澤吉 | 東埜 瞭 | |||
親ガエルが、水鉢のオタマジャクシを見守る構成で作品を作成しました。 | |||||
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6 | 優秀賞 | 技能士連合会賞 | 噴水 | ||
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石駒 | 太田 心平 | |||
五段、正十六角形の頂きから滴り落ちる水螺旋状に刻まれた彫りに流れこむ水石をつたう水を意識して製作しました。 天から底に繋がる1本の水穴重なり合う八十枚の羽根深く鑿あとをつけることで京石工芸ならではの 陰影や動静を表現できたとおもいます。 |
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7 | 優秀賞 | 石材工業新聞社賞 | 香炉置き | ||
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北村石材店 | 北村 篤司 | |||
室内の小物置を、と考え極力軽くなる様に仕上げました。 |
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8 | 優秀賞 | 石文社賞 | スタンドなしロードバイクスタンドと傘立て | ||
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齋田石材店 | 齋田 隆朗 | |||
健康ブームでもある昨今、ウォーキングやサイクリングの人気も上がり、さまざまな場所でサイクリングされてる方を見かけます。 特に軽量化を重視しているロードバイクなどはスタンドがついてない場合が多いです、建物の壁などに添わして駐輪しているのをよく目にします、壁など添わす場合がなくても簡単に駐輪できるように発案しました。 また、重量感ある石で傘立てとしても使用いただけます。 |
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9 | 参加奨励賞 | ポンたぬき | |||
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河波石材店 | 河波 隆幸 | |||
狸の置物をモチーフに可愛らしくアレンジして制作しました。 硬い冷たい重たい・・・そんなイメージの石材をいかに柔らかく温もりがあり触れたくなる、そんな作品に仕上げるかを考え今回の作品を彫刻しました。 お腹、目元周りの加工には「小叩き仕上げ」胴体周りは「ビシャン仕上げ」を施し、古来より伝承されてきた京石工芸品の技術を使い制作しました。 見る人、見る角度によって様々な表情を浮かべる「ポンたぬき」仕上がり の違いによる肌触りなど、撫でたり触れたりどうぞご自由にご覧ください。 |
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10 | 参加奨励賞 | 菊渓地藏 | |||
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菊川石材 | 菊川 健 | |||
菊渓の麓、菊渓川沿いにて制作し、この地で墓地にお参りに来られた方々を出迎えるお地蔵さんとして制作したので、菊渓地蔵と名付けました。 このコロナ禍で疲弊した人達の気持ちを少しでも和ませるようにという思いを込めて、優しく柔らかい印象になるように心がけて作りました。 普段の仕事では、石を加工することはほとんどなく、作品作りは初めてでしたが、何度か技能試験の受験経験があるので、今回はその腕試しのつもりで挑戦しました。 図面のある試験課題とは勝手が違い、制作中は大いに苦戦しましたが、全体を通して自分もこんなものが作れるようになったのかという喜びと、まだまだ思い通りにいかない悔しさが入り混じった、貴重な経験となりました。 |
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11 | 参加奨励賞 | 大原女 | |||
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尾崎石材店 | 尾崎 幸夫 | |||
大原の風物詩にもなっている薪や柴を頭に乗せて京の町へ行商に出かけた大原の働く女性の姿をわらべ風にしました。 | |||||
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12 | 参加奨励賞 | 祈り | |||
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奥田石材 | 木村 祐 | |||
京都盆地から眺める大いなる山を形とり、そこに京都の灯りを表現しました。 京都の灯りがコロナ収束の希望の光になるように願いを込めて作成致しました。 |
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13 | 参加奨励賞 | 童地藏 | |||
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石源 | 内田 雅喜 | |||
今回、六角形をテーマに作品を作成しようと思い、上から下にかけて勾配をつけて六角の柱を切り出しました。そして光背を模したような形が出ればとその柱を斜めに 切りました。 厳しいご時世ではありますが世界中が今の苦しい状況を乗り越えていけるようにと、最後に中央に童地蔵を彫りました。 |
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14 | 参加奨励賞 | 岩鉢 | |||
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北村石材店 | 徳千代 冬輝 | |||
与えられた石の大きさをなるべく最大限に使い、自然と調和するように形を整え、水鉢へと仕上げました。 |
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15 | 棄権 | 新谷石材 | 新谷 嘉啓 |